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前半の無料部分のトピックハイライトは以下の通り:
後半のプレミアム部分については、開けてみてのお楽しみです。
次の2つのタイプの若い方を、ときどき見かけることがあります。


もちろん程度問題ですが、
このうち、どちらの人生戦略に近い方が納得のいく人生になりやすいと思いますか?
また、あなたはどちらのタイプに近いですか?
これらは「美味しいモノをいつ食べるか?」の違いだと考えることはできないでしょうか。
図にすると、以下のようになります。

たとえば、「美味しいモノを先に食べる戦略」を採用した場合、下図のように、「金も地位もあまりない状態で「今」を楽しむ能力」の違いによって、面積が大きく違ってきます。

『金も地位もたいしてなくても「今」を楽しめる能力』というのは年を取っても影響が大きいですし、若いうちに友人知人と「今」を楽しんだ人は良好な交友関係が財産のように蓄積されていきますので、年を取ってからの満足度にも大きく影響しがちです。
このように、同じ戦略を採用しても、各人の持ち札によって、人生の満足度の総面積は大きく変わってくるのです。

先ほどの例の、『金も地位もあまりない状態で「今」を楽しむ能力』とは、どのようなものなのでしょうか?
たとえば、旅先で初めて会った人とも、すぐに仲良くなり、楽しく会話をしたり、すぐに盛り上がれる人がいます。
バックパックを背負って海外を貧乏旅行すると、そういう外国人に出会うことがよくあります。
あるいは、自分で料理を作って友人知人をもてなしたり、たいしてお金をかけなくてもデートをいい感じで楽しんだり、ちょっとした面白い遊びやイベントを企画したりする。

あるいは、図書館で面白い本をどんどん見つけて夢中になって読みまくったり。

ネットでもtwitterでたくさんの面白い人と面白いツイートをしあって、面白い友人知人がどんどん増えていくタイプ。オフ会でもさらに楽しくなれる友人知人を増やしていく。
料理や読書なんかに楽しみを見いだすような内向型と、人付き合いなどを楽しむ外向型の違いはあっても、「今」を楽しむ能力がとても高いという点では共通しています。
以下のカードは、とくに「美味しいモノを後で食べる戦略」の結果を左右します。
ちなみに、「履歴書美人」とは、履歴書や職務経歴書がすごい立派であるという意味です。
たとえば「マッキンゼー」などという項目が経歴に入っていると、人生のさまざまなところでものすごく有利になったりします。
FacebookやLinkedInのような実名SNSが拡大・充実すればするほど「履歴書美人」の重要性は世界スケールで効いてきます。
これらのカードのうち、仕事に関係のあるものを「仕事系能力」と総称してみます。
「美味しいモノを後で食べる戦略」を採用した場合、仕事系能力の高さによって、以下のように結果が変わってきます。

仕事系能力が特に高い人は、面白い仕事をゲットできますし、報酬も高く、周囲からも褒められ、尊敬され、楽しく仕事ができます。
このため、人生の前半において、スキルアップや仕事に大量の時間をつぎ込んでも、その期間の人生の満足度があまり小さくなりません。
それに加え、一生分稼いでしまうまでの時間も短いので、早めに引退して、余生を思いっきり楽しめる時間も長くなります。
つまり、人生のリソースを仕事に投入した場合の投資効果が非常によいのです。
それに比べると、仕事系能力が低い人は、つまらない仕事しか得られないことが多く、報酬も低く、周囲から褒められたり尊敬されたりすることも少なくなります。
そういう人が、人生の前半においてスキルアップや仕事に大量の時間をつぎ込んでしまうと、その期間の人生の満足度は激下がりになります。
さらに、そんなにスキルアップや仕事に時間を投入したのにもかかわらず、リターンが非常に少ないので、一生分を稼ぐのに非常に時間がかかり、結局、定年近くまで働かないといけなくなります。
トータルで見ると、人生のリソースの多くの部分を仕事に投資するのは、投資効果が悪くなります。
どの戦略を採用すると、自分の人生の満足度の総面積が最大になるかは、自分が持っているカードの組み合わせで決まってきます。
たとえば、以下のようなカードの組み合わせがありえます。

この図のように、「金も地位もなくても、今を楽しめる能力」が高くて「仕事系の能力」が低い人は、今を楽しむことを優先する人生戦略を採用し、「金も地位もなくても、今を楽しめる能力」が低くて「仕事系の能力」が高い人は、バリバリ仕事してキャリアアップする人生戦略を採用した方が上手くいきやすいというケースもありうるわけです。
つまり、一般論としては、「若いうちにしっかり仕事しないと、将来悲惨なことになるよ」と「『豊かな老後』のために、若い時代を仕事に捧げるなんてバカらしい」のどちらの方が正しい考え方だと言うこともできません。
各人の持ち札の組み合わせ次第で、どちらの方がいいかが違ってくるのですからです。
ですから、自分の人生の戦略策定においては、「若いうちにしっかり仕事しないと、将来悲惨なことになるよ」や「『豊かな老後』のために、若い時代を仕事に捧げるなんてバカらしい」などという一般論に振り回されないようにし、「一般論はどうでもええねん。私の場合はどうなのよ?」というように、個別具体的に考えた方がよいのです。
そして、これは必ずしも2択の選択ではなく、その中間のさまざまなバリエーションがあります。それぞれの人はさまざまカードを持っているので、どの戦略にどれだけリソースを配分するのが面積を最大化させるかのバランスポイントは、一人一人違ってくるわけです。
もちろん、自分の持っているカードがどれも強力なためにどの戦略も甲乙つけがたく悩ましいという人もいれば、手持ちのカードがどれも貧弱で、どの戦略を選んだとしても総面積がそれほど大きくならないという人もいるでしょう。
しかし、他人のカードと自分のカードを比べてもあまり生産的ではありません。見比べるべきは、自分の手持ちのカードと自分が選択しうる戦略のリストです。少々手札が悪くても、自分の手札の範囲内で一番総面積の大きくなる戦略を選ぶことはできるのです。
日本の経済成長が右肩上がりだったころに通用した人生戦略を、現在の日本の若い世代がそのまま実行しても、うまくいきません。
なぜなら、転落するリスクと一度落ちたら二度と這い上がれなくなるリスクが昔よりもずっと大きくなっているからです。
これらのリスクの増大は、「将来の不安」を増大させます。
人生の満足度の総面積を最大化する上で、この「将来の不安」を取り除くことは、極めて重要であり、それを考慮せずに組み立てた人生戦略では、目論見通りに人生の満足度の総面積は増大しないのです。
なぜなら、「将来の不安」を抱えたままだと、なんとなく気分が晴れず、気兼ねなく存分に「今」を楽しむことが難しくなるからです。
結果として以下の図のように、「将来の不安」に人生が押しつぶされてしまいます。

しかし、そもそも「将来の不安」とは何でしょうか?
それを考えるための準備として、まず、なんとなく将来あり得ると自分で思っているシナリオを3つに分けてみます。

このワーストシナリオを確実に回避できるようにすることで「将来の不安」を取り除けるのでしょうか?
しかし、「ワーストシナリオにはならない」ことが保障されても、「ワーストシナリオの少し上」の状態まで落ちるのではないか、という不安は残り続けるのではないでしょうか。
おそらく、ほとんどの人は「自分が許容可能な最低限のシナリオ」というのを持っていて、それを下回る可能性こそが「将来の不安」の最大の発生源だと思われます。

すなわち、ワーストシナリオ以下にはならないだろうとは思っているけど、許容可能最低シナリオ以下になる可能性はあると思っていて、それが不安で不安でたまらないのです。
つまり、「将来の不安」という悪魔は、ワーストシナリオと許容可能最低シナリオの狭間に潜んでいるのです。
ということは、この「将来の不安」という悪魔の住処を潰してしまえば、その悪魔のつけいる余地がなくなるはずです。
この悪魔の住処を、上と下と両方から押しつぶすために、(1)「ワーストシナリオの引き上げ」と(2)「許容可能最低シナリオの引き下げ」の2つの施策を同時に行います。

これを、以下の図のようにワーストシナリオと許容可能最低シナリオが一致するまでやるようにします。

この状態になれば、「最悪のシナリオになったとしても、まあ、運が悪かったね、であきらめの付く範囲だよ」と思えるようになるので、将来の不安によって押しつぶされていた部分が回復し、「人生の満足度の総面積」が増えることになります。

将来の不安を解消する手順としては、(1)「ワーストシナリオの引き上げ」と(2)「許容可能最低シナリオの引き下げ」の2つの施策のうち、まずは「ワーストシナリオの引き上げ」を先に考えます。
このとき、「ワーストシナリオの引き上げ」を引き上げようとすれば、その分だけ「ベストシナリオ」が引き下げられてしまうというトレードオフがあることを考慮する必要があります。
たとえば、そこそこ高い仕事系能力があって大企業の中でそれなりに出世コースにのっていたとします。
そこに、魅力的な転職の誘いが来たり、独立起業のチャンスがあったとします。
この場合、転職に失敗したり、起業に失敗するリスクを避けるという方針で行動したとすると、たしかに悪い事態に陥るリスクは回避され、ワーストシナリオは引き上げられます。
しかしながら、同時に、転職や起業に成功する可能性もなくなり、ベストシナリオががくんと下がってしまうのです。
ハイリスクハイリターンが好きな人は、ワーストシナリオを引き上げることにはあまりリソースを割かずに、リソースのほとんどをベストシナリオに近づくために投入してしまうのもありです。このハイリスクハイリターン型の戦略を採る人は、将来の不安を解消するには、ワーストシナリオを引き上げるのではなく、主に許容可能最低シナリオの引き下げを行うことになります。この戦略を採る場合、ベストシナリオが上ブレする一方、ワーストシナリオはそのままになります。つまり、ボラティリティが大きくなります。

一方で、ローリスクローリターンを好む人は、ワーストシナリオを引き上げることに大きなリソースを投入することになりますから、その分、到達可能なベストシナリオが下がります。すなわち、ボラティリティが小さくなります。

よく「実力を身につけるのが一番の保険だよ。実力さえあれば、どこでも食っていけるのだから」という人がいますが、うっかりそれを鵜呑みにして実力を身につけることばかりに邁進するのはとても危険です。
なぜなら、それって、論理構造的には「3億円の宝くじに当たるのが一番の保険だよ。3億円を少しずつ使えば、一生働かずに暮らせるのだから」というのと同じだからです。
まず第一に、才能やセンスが欠けていれば、努力してもたいした実力は身につきません。
そしてやっかいなことに、実際に努力してみないと、才能やセンスがあるかどうかは分からないのです。
長年努力したあげく、結果的に才能もセンスもないことが判明したら、途方に暮れます。
第二に、自分では実力が身についたと思っていても、世間的にはたいして市場価値のある実力じゃなかった、ということはよくあります。転職活動をしてみてはじめて、自分の実力にたいした市場価値がないことを知って愕然とするわけです。
自分に実力があるかどうかは、自分では判別しにくいのです。
第三に、実力の価値は、労働市場の需給バランスで変動します。どんなに自分がすごい実力を身につけたとしても、自分と同じ分野でたくさんの人が自分以上の実力を身につければ、自分の実力の価値は檄下がりになります。また、市場構造の変化で、自分が身につけた業務スキルの需要が減った場合も、その業務スキルの市場価値が下がります。そして、将来の市場の需給バランスを予測するのは、非常に困難です。
第四に、職種にもよりますが、実力は時間と共に陳腐化することがよくあります。特にIT系だと陳腐化は激しいです。
第五に、歳をとって体力が落ちてくると、集中力が下がったり、実力の伸びが悪くなったりします。後から来た若い人たちに追い越されて苦戦をするというのは、よく見られる光景です。
このような理由から、「実力を身につける努力を重ねる」という戦略だけでは、ワーストシナリオの引き上げ効果はいまいちで、それだけでは、結局はいつまでたっても、「将来の不安」に苛まれ続けることになることが多いと思われます。
たしかに、十分に広い人脈を持っている人は、たとえ一箇所で人間関係が悪化したり、会社が倒産したとしても、人脈をたどって別の会社でよいポジションをゲットすることができます。
したがって、広い人脈を持っている人のワーストシナリオというのは、かなり高い位置にあります。
しかしながら、問題は、「広い人脈を築く」という目論見自体が、けっこう水物であるということです。
なぜなら、単なる知り合いでは、人脈にはならないからです。
ここで問題となっている「人脈」とは、自分の転職の相談をしたら、それなりにいいポジションを紹介してくれる人のことです。
人は、単に知り合いだからという理由で、良いポジションを紹介してくれたりはしません。
「この人なら、あのポジションで成果をだせるのではないか?」と思われるような実力があり、その実力を認められた人に、良いポジションを紹介するのです。
つまり、ここで問題となっている「人脈」とは、「自分の実力を影響力のある人に認められている状態」のことです。だから、そもそも認められるべき実力がないと、人脈は作れないのです。
そして、前述したとおり、「実力を身につける」という戦略は、水物で、あてになりません。
ということは、それに依存する「人脈」もまた、水物で当てにならないということになります。
前半(無料)はここで終わりです。
後半を読むにはメダル(約30円分)の付与が必要です。
この記事にメダルを付与する手順はこちらです。
※この記事は、主に「将来不安を取り除くという手段によって、人生の豊かさを最大化する」ことに焦点をあてた記事です。従って、後半部分は「将来不安を取り除くための戦略検討の続き」や「この記事の前半で展開したロジックの大前提のどんでん返し」などにより構成され、将来不安の除去とはとは別の話題として、人生の豊かさを最大化する方法が別に書かれているわけではありませんので、ご注意ください。
※後半はテキストと写真1枚だけです。図は含まれてません。
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